レシピを見ていて「1mlって何グラムだっけ?」と迷ったことはありませんか。
水なら1ml=1gで覚えやすいですが、砂糖や油、牛乳になると重さがまったく違ってきます。
この記事では、「一ミリリットルは何グラム?」という疑問を、料理初心者でもすぐ理解できるようにやさしく解説します。
水・砂糖・油・牛乳などの基本食材はもちろん、小麦粉やはちみつなど日常で使う調味料まで、1mlあたりの重さを一覧表でまとめました。
さらに、計量スプーンやカップを使ったかんたんな換算テクニックも紹介。
この記事を読めば、「1ml=何g?」と検索する必要がなくなるほどスッキリ理解できます。
さっそく、料理で役立つミリリットルとグラムの換算をマスターしていきましょう。
一ミリリットルは何グラム?料理で迷わないための基本をわかりやすく解説

料理やお菓子づくりをしていると、「1mlって何gなんだろう?」と迷う瞬間、ありますよね。
特にレシピサイトによって単位の表記が違うと、戸惑う人も多いと思います。
ここでは、ミリリットルとグラムの基本的な違いと、どんなときに「1ml=1g」となるのかをわかりやすく整理します。
そもそもミリリットルとグラムの違いとは?
まず最初に、ミリリットル(ml)とグラム(g)は同じ「量」を表しているようで、実は全く違う単位です。
ミリリットルは体積(どれくらいの“かさ”があるか)を表し、グラムは質量(どれくらい“重いか”)を示します。
つまり、コップ1杯の水も油も「200ml」でも、重さ(g)は違うということです。
たとえるなら、「段ボールの大きさ」と「中に入っている荷物の重さ」のような関係です。
mlは“空間の大きさ”、gは“その中身の重さ”を表すというイメージを持つとわかりやすいでしょう。
| 単位 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| ml(ミリリットル) | 体積(かさ) | 水100ml=コップ半分くらい |
| g(グラム) | 質量(重さ) | 砂糖100g=小皿1杯くらい |
1ml=1gが当てはまるのは「水」だけって本当?
よく「1mlは1gだよ」と聞くことがありますが、これはすべての物質に当てはまるわけではありません。
実は、1ml=1gといえるのは「水」の場合だけです。
水は密度が1g/mlで、1mlあたり1gというきれいな関係が成り立ちます。
しかし、砂糖や油、牛乳などはそれぞれ密度が異なるため、同じ1mlでも重さが違うのです。
| 食材 | 密度(g/ml) | 1mlあたりの重さ(g) |
|---|---|---|
| 水 | 1.00 | 1.0 |
| 砂糖 | 約1.59 | 1.6 |
| 油 | 約0.90 | 0.9 |
| 牛乳 | 約1.03 | 1.0 |
このように、同じ“1ml”でも中身の種類によってgは変わるのです。
この差を生むのが「密度」という性質です。
密度って何?料理で使うときのイメージを解説
密度とは、簡単にいえば「同じ体積の中に、どれくらいの“重さ”が詰まっているか」ということです。
例えば、同じ1mlでも、砂糖の粒は水よりもぎっしり詰まっているため、重く感じます。
逆に油はさらさらしていて、軽い印象がありますよね。
これは、油分子の間に空間が多く、密度が低いからです。
料理でいえば、砂糖はずっしり、油はふんわり、そんなイメージで覚えると感覚的に理解できます。
1ml=1gは水だけ、他の食材は密度を考えて換算する、これが単位換算の基本ルールです。
食材別「1mlは何g?」早見表で一発確認!
料理中に「砂糖50mlは何グラム?」「牛乳100mlって何g?」と疑問に思ったことはありませんか。
ここでは、よく使う食材の1mlあたりの重さを一覧表にまとめました。
水・牛乳・油・砂糖など、基本の食材から日常的によく登場する調味料まで、一度に確認できます。
水・牛乳・油・砂糖の1ml=何g?一覧表
まずは基本の4種類。料理やお菓子づくりで登場する定番食材です。
それぞれの密度をもとに、1mlあたりの重さを表にまとめました。
| 食材 | 密度(g/ml) | 1mlあたりの重さ(g) | 50mlあたりの重さ(g) |
|---|---|---|---|
| 水 | 1.00 | 1.0 | 50 |
| 砂糖 | 1.59 | 1.6 | 79.5 |
| 牛乳 | 1.03 | 1.0 | 51.5 |
| 油(サラダ油など) | 0.90 | 0.9 | 45 |
この表を見ると、「同じ50mlでも重さはまったく違う」ということが一目で分かります。
特に砂糖は意外と重く、油は軽いことが確認できます。
小麦粉・みりん・醤油・はちみつなど日常食材の換算表
次に、家庭でよく使う調味料や食材の換算表です。
密度はメーカーや温度によって多少変動しますが、おおよその目安として活用できます。
| 食材 | 密度(g/ml) | 1mlあたりの重さ(g) |
|---|---|---|
| 小麦粉(薄力粉) | 0.53 | 0.5 |
| 片栗粉 | 0.70 | 0.7 |
| みりん | 1.03 | 1.0 |
| 醤油 | 1.20 | 1.2 |
| はちみつ | 1.42 | 1.4 |
| 塩 | 1.20 | 1.2 |
例えば、レシピで「はちみつ大さじ1(15ml)」とあれば、1.4×15=21g前後になります。
体積と重さの両方を理解しておくと、甘味料の使いすぎを防げるというメリットもあります。
1g=何ml?逆換算のやり方
今度は逆に「グラムからミリリットルに直す」場合の計算方法を見てみましょう。
これは、以下のような計算式で求められます。
体積(ml)= 重さ(g) ÷ 密度(g/ml)
たとえば、砂糖30gをmlに直したいときは、30 ÷ 1.59 = 約18.9mlとなります。
つまり、30gの砂糖はおよそ19mlの体積ということですね。
| 食材 | 例:30gをmlに換算 | 計算式 |
|---|---|---|
| 砂糖 | 約18.9ml | 30 ÷ 1.59 |
| 油 | 約33.3ml | 30 ÷ 0.9 |
| 水 | 30ml | 30 ÷ 1.0 |
「÷密度」で逆換算ができると覚えておけば、料理だけでなく栄養計算にも応用できます。
なぜ砂糖や油は水と同じ重さじゃないの?【密度のひみつ】
ここでは、「なぜ水だけが1ml=1gになるの?」という疑問を解き明かしていきます。
ポイントは「密度(みつど)」という考え方にあります。
この章では、砂糖や油、牛乳の密度の違いを身近な例を使って理解していきましょう。
砂糖は1.6倍重い?粒子のすき間の影響とは
砂糖の1mlは、およそ1.59gです。
つまり、水よりも約1.6倍も重いということですね。
なぜこんなに差があるのかというと、砂糖の粒の中には“水分を含まない結晶”がぎっしり詰まっているからです。
まるで、同じサイズの箱に「ふわふわの綿」と「ガラス玉」を詰めたときの重さの違いのようなものです。
ガラス玉(砂糖)は密度が高く、重くなるのです。
| 比較対象 | 特徴 | 密度(g/ml) |
|---|---|---|
| 砂糖 | 粒が詰まっており、空気のすき間が少ない | 1.59 |
| 水 | 分子が適度に離れている | 1.00 |
つまり、砂糖は分子のすき間が小さいから重いというわけです。
油は軽い理由と、種類による微妙な違い
油の1mlはおよそ0.9gで、水よりも軽くなります。
これは、油の分子が水よりも離れて存在しているためです。
分子の間に“空気の層”のようなすき間が多く、結果として体積の割に重さが小さくなるのです。
このため、水の上に油を入れると、必ず油が浮きます。
軽い=密度が低いというのがこの関係です。
| 油の種類 | 密度(g/ml) | 特徴 |
|---|---|---|
| サラダ油 | 0.91 | 一般的な植物油 |
| オリーブオイル | 0.92 | 少し重めで風味が強い |
| ごま油 | 0.90 | 香りが高く、軽め |
油の種類によっても若干の差がありますが、料理の計量ではおおむね1ml=0.9gとして問題ありません。
水より軽い=密度が低い=浮くという関係を覚えておくと便利です。
牛乳は水とほぼ同じ?乳脂肪分との関係
牛乳の密度はおよそ1.03g/mlで、水とほぼ同じです。
ただし、乳脂肪分(脂肪の割合)が高い牛乳はやや軽く、低脂肪乳や無脂肪乳はわずかに重くなります。
理由は、脂肪分が軽い油と似た性質を持っているためです。
つまり、牛乳は「水+少しの脂肪」が混ざった液体なので、水とほとんど同じ重さになるのです。
| 種類 | 密度(g/ml) | 特徴 |
|---|---|---|
| 普通の牛乳 | 1.03 | 水とほぼ同じ重さ |
| 低脂肪乳 | 1.04 | 脂肪分が少なく、やや重い |
| 濃厚牛乳 | 1.01 | 脂肪分が多く、少し軽い |
このように、牛乳も水とほとんど同じ感覚で計算できますが、脂肪分が増えるとわずかに軽くなるという点だけ覚えておきましょう。
この密度の知識を身につけておくと、レシピを見たときに「なぜこの分量なのか」が自然と理解できるようになります。
計量スプーン・カップを使った「かんたん換算」テクニック

ここまでで、1ml=1gが水だけに当てはまることや、食材ごとの重さの違いを学びました。
でも実際の料理では、いちいち電卓を使うのは面倒ですよね。
この章では、計量スプーンやカップを使って、感覚的に覚えられる簡単な換算のコツを紹介します。
大さじ1=15ml、小さじ1=5mlの重さを一瞬で覚えるコツ
まず覚えておきたい基本単位は、大さじ1=15ml、小さじ1=5mlです。
この数値をもとに、各食材の「1さじあたりの重さ」を知っておくととても便利です。
下の表を見れば、料理中にすぐ確認できます。
| 食材 | 大さじ1(15ml)あたりの重さ(g) | 小さじ1(5ml)あたりの重さ(g) |
|---|---|---|
| 水 | 15g | 5g |
| 砂糖 | 約24g | 約8g |
| 牛乳 | 約15.5g | 約5.2g |
| 油 | 約13.5g | 約4.5g |
| はちみつ | 約21g | 約7g |
例えば、レシピに「砂糖大さじ2」とあれば、約48gになります。
「牛乳大さじ3」は約46.5g、「油大さじ1」は13.5gといった具合です。
数字を丸暗記しなくても、“水は1ml=1g”を基準に、他は重いか軽いかで判断すると感覚的に使えます。
家に秤がないときに「目分量」で正確に測る裏ワザ
「キッチンスケールが壊れた」「外出先で重さを測れない」──そんなときに役立つのが目分量のコツです。
以下の表を目安にすれば、スプーンやカップだけで大体の重さを把握できます。
| 容器 | 容量(ml) | 水換算の重さ(g) |
|---|---|---|
| 計量カップ1杯 | 200ml | 200g |
| マグカップ8分目 | 約180ml | 約180g |
| 大さじ1 | 15ml | 15g |
| 小さじ1 | 5ml | 5g |
水の場合はこれでOKですが、油なら約10%軽く、砂糖なら約60%重いと覚えておくと便利です。
このルールを頭に入れておけば、秤がなくてもおおよそ正確に計量できるようになります。
失敗しないレシピのための実践アドバイス
レシピを正確に再現するには、単位の理解がとても重要です。
とはいえ、毎回正確に計量するのは大変ですよね。
そんなときは、以下の3つのポイントを意識してみましょう。
- 水を基準に考える:1ml=1gを“ものさし”にする。
- 重さの傾向を覚える:砂糖は重い、油は軽い、牛乳はほぼ同じ。
- 同じスプーンで統一:メーカーによって容量が違うため、同じセットを使う。
たとえばダイエット中やお菓子作りでは、分量のズレが結果に直結します。
だからこそ、正しい換算を感覚で身につけることが、料理上手への近道です。
慣れてくると、「あ、このスプーン半分で約7gだな」と感覚でわかるようになります。
まとめ|一ミリリットルは何グラムかを覚えて、料理上手になろう
ここまで、1mlと1gの違いや、食材ごとの重さの違いを詳しく見てきました。
最後に、これまでの内容を整理して、日常の料理にすぐ活かせる形でまとめましょう。
一度覚えれば、もうレシピの単位換算で迷うことはありません。
この記事の内容を一言でまとめると
「1ml=1g」になるのは水だけということ。
そして、食材によって密度が異なるため、同じ体積でも重さは変わるという点がポイントでした。
この基本を理解しておくと、砂糖や油などの換算も簡単にできます。
| 食材 | 1mlあたりの重さ(g) | 特徴 |
|---|---|---|
| 水 | 1.0 | 基準になる液体 |
| 砂糖 | 1.6 | 密度が高く、重い |
| 牛乳 | 1.0 | 水とほぼ同じ |
| 油 | 0.9 | 軽く、浮く性質がある |
たとえば、同じ50mlでも水は50g、砂糖は約80g、油は約45gと覚えておくと、調理時にすぐ応用できます。
毎日の料理で役立つ「換算の黄金ルール」
単位換算を頭で覚えるよりも、以下の“黄金ルール”を意識すると長く使えます。
- 水=1ml=1gを基準に考える。
- 砂糖・はちみつ=重い側、油=軽い側と覚える。
- 密度が高い=重い、密度が低い=軽いという感覚を大切にする。
また、計量スプーンを使うときは、「大さじ1=15ml」「小さじ1=5ml」を常に意識しておくと失敗しません。
料理を数値で理解できるようになると、味の再現性が高まり、健康管理にも役立ちます。
“1mlの重さ”を理解することは、料理を科学的に楽しむ第一歩です。
次にレシピを見たときは、「1ml=何g?」を考えながら、実際に量ってみてください。
きっと、これまでよりも正確で、おいしい仕上がりになるはずです。

