コンクリートはアルカリ性を有しており、市販のハイターにも酸性とアルカリ性の製品が存在します。アルカリ性のコンクリートに、酸性物質を加えると中和反応が起こり、この化学反応がコンクリートを融解させる原因となります。
ハイターを用いたコンクリート洗浄のコツと注意点
今回の記事では、以下のトピックに焦点をあててご紹介します。
- 意外と知らない!ハイターでのコンクリート汚れ落としの注意点と効果的な使用法
- ハイター利用時の留意点
- コンクリートの汚れ除去に関するその他の方法
コンクリートのハイターによる融解に関心がある方は、知識を深めるためにも、ぜひ本文を最後までご覧ください。
ハイターでコンクリートが溶解?注意が必要な汚れ落としのポイントとは
ハイターは種類によってコンクリートを溶かしてしまう場合があるため、使用に際しては細心の注意が必要です。コンクリートとは、骨材を結合剤で硬化させた建材です。特に、家庭でよく見かけるのがセメントを用いたコンクリートでしょう。例えば、自宅の駐車場としてよく使われる土間コンクリートは一般的です。
駐車場のコンクリートに鳥のフンらしき物が…デッキブラシで擦ってもダメで、アルカリ分解水で少し取れ、キッチン泡ハイターでかなり綺麗になった。環境には良く無いのでほどほどにしておきます。
— ひー (@hitomiru) October 3, 2024
長年使用すると、駐車場のコンクリートにはコケや汚れが付着し、水洗いだけでは落とせないことがあります。このような場合、漂白剤であるハイターを使用する方も多いのではないでしょうか。しかし、コンクリートのアルカリ性とハイターの性質が反応し、コンクリートを溶かす可能性があることにご注意ください。
使用するハイターはアルカリ性のものを選ぶのが肝心です。たとえばワイドハイターは酸性ですが、トイレやキッチン用のハイターはアルカリ性です。この違いを理解した上で上手な汚れ落としを実践しましょう。汚れている箇所にハイターを適量散布し、そのまま約30分放置した後、ブラシで擦ってから水でよく洗い流します。
また、コンクリートの汚れを予防する方法もいくつか存在します。カビは多湿と暗所を好むため、良い換気や日当たりを確保することで防ぐことができます。扇風機の活用や、防カビ効果のある塗料の利用も有効です。断熱材の設置で結露を防ぐ方法も湿気対策として挙げられます。いずれにしても、湿気を避けることが重要です。
前述したように、ハイターは汚れ落としに有用ですが、適切な成分を選び、正しく使用することが鍵です。
ハイター利用時の注意点
ハイターと異なる洗剤を使用する際は、化学反応による有害なガスの発生の危険があるため注意が必要です。使用方法には気を付けて安全にお使いください。
【洗濯洗剤の注意喚起】
新発売の「アリエール除菌プラス」は『酸性タイプ』です。
よく使われるハイターなどの『塩素系』と同時に使うと有毒ガスが発生し、大変危険です。特に高齢者の使用は注意してあげてください。なお、同じハイターでも「ワイドハイターシリーズ」は酸素系なので大丈夫です。 pic.twitter.com/yeo19BmOAI
— ケイタ店長@ドラッグストア (@tohantentyo) August 4, 2021
アルカリ性を有するハイターは塩素系の漂白剤に分類され、これを酸素系漂白剤と混合することは避けなければなりません。
皮膚への触れることで炎症を引き起こす可能性があるため、使用時にはゴム手袋を装着するとともに、目や呼吸器への影響を考慮してゴーグルやマスクの着用が推奨されます。
屋外での作業の際は、液体が飛散するリスクを考慮し、風の強い状態での使用は控えましょう。
その他のコンクリートの汚れ等の落とし方
特に駐車場のコンクリートには様々な汚れが付着していることが多いですが、それぞれの落とし方についてご紹介していきます。
カビ・コケについて
カビとコケはどちらも湿度が高く、陽の当たらない場所を好み、広い範囲に生息する特性を持っています。これらはアルカリ性の漂白剤を用いることで除去が可能です。
コンクリートの黒ずみの原因
コンクリートの表面には微細な凹凸があり、その影響で雨水が特定のルートを流れてしまうことがあります。その結果、これらの通水路に沿って黒ずみが発生することがあります。このような黒ずみは、アルカリ性の漂白剤を用いることで除去できることが多いです。
油性の汚れについて
駐車場などで見受けられる油性の汚れは、自動車の排気口の周辺にガソリン滴が落ちてできる円形の染みが一般的です。このような油汚れは界面活性剤が含まれたアルカリ性の清掃剤、例えばキッチンやトイレ用の漂白剤により落とすことができます。
サビの問題と対策
駐車場をはじめとする屋外空間では、飛散した金属の破片が長期間にわたって表面に付着するか、あるいは当初から触れている金属部分が錆びつくことで、雨水の作用によって赤茶けた錆の痕が拡がることがあります。
このような錆は塩素系漂白剤では除去が困難なため、専用のサビ取りクリーナーを使用することを推奨します。