「お知らせいたします」という言葉は、ビジネスメールや社内の書類で頻繁に使用される丁寧なフレーズです。社内文書においても、顧客への連絡にあたっても、どのように使うか戸惑うことがあるかもしれません。ここでは、「お知らせいたします」の正しい使い方や敬語のバリエーション、またその他の表現について例文を用いて解説します。
「お知らせいたします」というフレーズは、相手に対して何かを伝える際に使われますが、文脈や立場によって敬語のレベルを変える必要があります。特に客観的な情報を提供する場合には、このフレーズを用いることでフォーマルな印象を与えることができます。
社内で使用する場合には、相手の地位や関係性によって敬語を使い分ける必要があるでしょう。例えば上司に対してはより尊敬を込めた言い回し、同僚に対してはややカジュアルでも構いません。
一方、客先への対応では、尊敬語や謙譲語を駆使して、失礼にならないよう細心の注意を払うべきです。また、文脈に応じて「ご連絡申し上げます」といったより丁寧な表現を使うこともあります。
丁寧な印象を与えるため、「お知らせいたします」以外にも様々な表現が存在します。例えば、「ご案内申し上げます」や「ご報告いたします」という言い回しもよく使われます。こうしたバリエーションを理解し、状況に応じて使い分けることが求められます。
ただし、使用する際には、あまりにも硬すぎる表現や謙遜しすぎる言い回しを避けることが大切です。また、報告する内容によっては直接伝えることが望ましい場合もありますので、メールや文書のみで済ますことなく、適切なコミュニケーション手段を選択することが重要です。
最後に、例文を紹介いたします。たとえば、「明日の会議についてお知らせいたします。明日の午後3時から、第二会議室で新商品の打ち合わせを行います」という連絡をする際には、社内であればこのまま使用しても構いません。顧客へ連絡する場合には、「明日のご面談の件、ご案内申し上げます。午後3時より、貴社指定の場所にてお待ちしております」といった表現が適しているでしょう。
「お知らせいたします」という表現について
「お知らせいたします」という言い回しは、何かを伝える行為に対して敬意を表す謙譲語の一つです。通常、「知らせる」という動詞に対して礼儀正しいニュアンスを加えるために用いられます。
特にビジネスの場面においては、上司や取引先、または社外の人など、目上の方に情報を提供する際に適切な表現として頻出します。
なお、「お知らせいたします」という言葉において、「いたします」部分はひらがなで書き表すことが一般的です。
「飴玉の唄」のMusic Videoを12月21日(土)20:00にプレミア公開することが決定しました。
詳細は後日お知らせいたします。#飴玉の唄— BUMP OF CHICKEN (@boc_official_) December 19, 2024
一部の人々は、自分自身の行為に対して「お」を用いることに違和感を覚え、不正確な使用ではないかと疑問を抱くことがあります。これは、「お知らせいたします」を誤って尊敬語と捉えてしまっているためかもしれません。
敬語の正しい使い方と二重敬語の解説
敬語は日本語の特徴の一つで、相手への敬意を形式的に表現します。特に「お知らせいたします」という表現に注目し、敬語の構成要素を見ていきましょう。
謙譲語の基本形「お〜いたす」
「お〜いたす」の形式は、「お伝えいたします」における「お伝え」と「いたします」の部分を指します。これは謙譲語と呼ばれる敬語の一種で、自分の行為や存在をへりくだって相手を尊重する表現です。以下は謙譲語の利用例です。
- お送りいたします。
- お持ちいたします。
- お伝えいたします。
これらの表現において、「お知らせいたします」は適切な敬語と言えます。では、二重敬語について見ていきましょう。
二重敬語とは?
二重敬語とは、一つの言葉に同じ種類の敬語を2回使用することを指します。以下は一般的な二重敬語の例です。
- お伺いいたします。
- ご覧になられました。
- お見えになられました。
- お帰りになられました。
- お待ち申し上げております。
二重敬語の典型的なパターンとして「お伺いする」と「伺わせていただきます」があります。こちらも同様に謙譲語が重複しています。さらに詳しくは以下の解説を参照してください。
マジで二重敬語は気を付けようね。言葉遣いにうるさい上司とかだと普通に評価下がるよ。 pic.twitter.com/tExm7EkENw
— にゃんすけ@JTC人事企画 (@nyansukestudy) December 15, 2024
敬語に関する詳細な説明
正しい敬語の使い方と、適切でない二重敬語の理解に役立ててください。
「お知らせいたします」の利用シーンと一般的なエクスプレス
「お知らせいたします」という表現は、何かを通知したい時に用いる丁寧な言い回しです。情報の伝達、状態の報せ、変更点の告知というような場合に特に有効です。
会合などの案内に関する通知
重要な会合やセミナーの日程、会場の案内を伝える時に役立ちます。
- 会議の日程につきましてお伝え申し上げます。12月25日(水)10時から当社会議室にて開催いたします。
- セミナーの実施のご案内申し上げます。1月10日(水)15時よりオンラインにて執り行います。
変更や更新のあった時の通知
計画の変更や更新を報告する際に利用されます。
- 人事異動に伴い、〇〇が営業部に配属された事をご報告いたします。
- サービス内容に一部改変がございましたので、ここにご連絡差し上げます。
成果報告や結果の通達
御礼や達成情報を伝達する時に用いられます。
- 目標を達成した事を皆様にお知らせし、お礼を申し上げます。
- 資料を本日発送致しましたので、ご報告いたします。お手元に届くまで暫くお時間を頂戴します。
サービス終了や変更に関する通達
- ご提供中のプランを変更する運びとなりましたので、ご通知いたします。詳細は添付資料をご覧ください。
- 〇〇サービスに関しまして、2025年2月末日を以って終了することをお知らせ申し上げます。
注意を促す案内やお願い
重要な注意点やお願い事項を伝える場合にも「お知らせいたします」は使えます。
- 現在のサーバーへのアクセス集中により、接続しにくい状況が生じておりますことをお伝え申し上げます。
以下の3つは「お知らせいたします」の基本型の表現です。
「〇〇に関するご案内」
〇〇の部分に伝達する情報を明記して活用します。
- 明日の会合に関するご案内
- 保守作業の実施に関するご案内
詳細情報の後日通知について
現在のところ具体的な情報をお伝えすることができない、あるいはその準備が完了していない状況において、まずは概要だけをご案内し、追って詳しい内容をお知らせする際に使われる言い回しです。
- 会議に関しましては、日時のみが決定しております。詳細については、改めて後日ご案内申し上げます。
- スケジュールに予期せぬ変更が発生することもございます。その際の詳細は、後日改めてご報告いたします。
この表現では、情報がまだ確定していない状態を伝えつつも、後続のフォローを約束することで、信頼を損ねないよう配慮されています。
変更点のご案内
何かを変更する際にその内容を具体的に伝える必要がある際の表現です。通常、以下に変更点のリストや詳細情報が記されます。
営業時間の変更点に関しましては、次の通りご案内申し上げます。
変更前:午前9時から午後5時まで
変更後:午前8時から午後4時まで
注意点
- 「ご案内申し上げます」と記載する場合、文脈に応じて、「恐れ入りますが」「お手数をおかけしますが」などのクッション言葉を加えると、相手に対してより丁寧な印象を与えます。
- メールや文書で使用する際には、最後に結びの言葉を加えることで、文面がより自然なものになります。
例:〇〇に関するご案内をさせていただきます。
何卒ご了承くださいますよう、お願い申し上げます。(この部分が結びとなります)
「お知らせいたします」の様々な表現
「お知らせいたします」というフレーズは、伝える内容の性質や、話している相手との関係性に応じて、様々な言い方に置き換えることが可能です。
例えば、より親しい関係であれば、「お知らせします」と軽く言い直すことができるでしょう。
「お伝えいたします」の使用について
この表現は、何かを丁寧に伝えたいときに用いられます。主にビジネスシーンや正式な場で活用されるフレーズです。
例文:了解いたしました。迅速に手続きを行い、結果をご報告させていただきます。
「ご連絡申し上げます」
用途:対話者への情報提供や、コミュニケーションに使用します。
活用例:ご質問の点に関しましては、明日を期限にご連絡申し上げます。
報告の仕方について
運用方法:報告は、上席者や関わりのある人へと、成果やプロジェクトの進行具合を知らせるために行われます。
使用例:昨日行われた会合の議事録を、きょう終日にわたって報告する予定です。
まとめ
「お知らせします」は多様な状況で使用されるフレーズです。その時々の文脈に応じた表現を選んで、情報を分かりやすく伝えることが大切です。特にビジネスの現場で頻繁に用いられる表現なので、以下に挙げる例文を参考にしてみてください。
なお、メールマガジンの登録を推奨します。言葉を学びながら、心遣いのある言葉の使い方や適切なコミュニケーションスキルを身につけていきましょう。そして、登録手続きを完了するために、受信トレイまたは迷惑メールフォルダをご確認ください。